マーケティングの基礎知識
「マーケティング」とは何か?
「マーケティング」とは一言で表すと、「継続的に売れる仕組みを作ること」です。時間をかけて素晴らしい製品・サービスを生み出しても、それが顧客に届かなければ意味がありません。マーケティングとは製品・サービスを「どう売るのか」が肝心です。
マーケティングのフレームワークとは?
いきなり「売れ」と言われても、具体的にどうすればいいのか分からないよー
安心して。そういうときのためにフレームワークを活用するよ。フレームワークを使うことで迅速・正確に意思決定までたどり着けるよ!
フレームワークとはビジネスの状況などをフォーマットに当てはめるツールの事を指します。フレームワークを直訳すると枠組みや構造と訳せます。過去の成功事例から、分析や意思決定を行うことができます。
なぜフレームワークを活用するのか
フレームワークを活用する最大のメリットは「情報の整理」です。ビッグデータなどが活用され、ビジネスにおける情報量は天文学的な数字になります。それを1つ1つ分析していては膨大な時間とコストがかかってしまいます。
コストや時間を削減し論理的に意思決定を導くために、フレームワークを活用します。フレームワークを活用することで、情報は最小限に抑えることができます。
フレームワーク活用の際の注意点
フレームワークを活用する際の注意点として、「フレームワークはあくまで手段であること」を忘れないことです。フレームワークの先にある根本的な目標を見失いがちです。
フレームワークは目標達成のための手段であることを肝に銘じてください。
フレームワーク一覧
戦略立案や方向性などを定める際に活用できるフレームワーク
SWOT分析(Strength, Weakness, Opportunity, Threat)
SWOT分析とは企業の経営環境を内部環境の「強み」「弱み」と、外部環境である「機会」「脅威」の4つのカテゴリーに分類して分析するフレームワークです。
内部環境は商品価格や技術力、ブランドなどがあります。外部環境には政治、経済状況、市場、競合などが当てはまります。
バリューチェーン分析
バリューチェーン分析は、企業の事業活動を機能ごとに「主活動」と「支援活動」に分け、企業が顧客に提供する製品やサービスの利益などの付加価値が、どの活動で生み出されているかを分析するフレームワークです。
成長マトリクス
成長マトリクスは製品と市場の2軸に、それぞれ新規と既存の観点から、事業を4つのタイプに分類し、事業の方向性を分析するフレームワークです。4つのタイプはそれぞれ「市場浸透」「市場開拓」「市場開発」「多角化」に分けられます。
PLM(プロダクトライフサイクル)
プロダクトライフサイクルは製品を4つのタイプに分類し、企業にとって最適な戦略を分析するフレームワークです。4つのタイプは「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」です。
- 導入期:市場に製品を投入した直後。認知度を高めるなどの戦略をとる
- 成長期:売り上げや利益が上昇する時期。競争が激化するため競合他社との差別化戦略などをとる
- 成熟期:売り上げや利益が停滞する時期。シェアの維持や利益の確保を優先する戦略をとる
- 衰退期:売り上げや利益が減少する時期。場合によっては撤退などの戦略をとる
STP分析
STP分析は自社がどのような市場や顧客を狙い、どのような立ち位置で勝負していくのかを3つの観点から分析するフレームワークです。
3つの要素は「セグメンテーション」「ターゲッティング」「ポジショニング」です。
コトラーの競争戦略
マーケットシェアの観点から「リーダ」「チャレンジャ」「フォロワ」「ニッチャ」の4つに企業を分類し、地位にあった戦略を立てるフレームワークです。
- リーダ:全市場をカバーし、トップシェアを維持する全方位戦略
- チャレンジャ:リーダのトップシェアを奪取するための差別化戦略
- フォロア:リーダを参考にして、市場チャンスに素早く対応する模倣戦略
- ニッチャ:他社が参入しにくい特定の市場や商品に絞った特定化戦略
マーケティングミックス(4P分析・4C分析)
マーケティングミックスとは「製品戦略」「価格戦略」「チャネル戦略」「プロモーション戦略」などを適切に組み合わせ、自社製品を効果的に販売していく手法です。
売り手から見た要素(4P)
- Product(製品)
- Price(価格)
- Place(場所)
- Promotion(販売促進)
書いてから見た要素(4C)
- Customer Value(顧客価値)
- Customer Cost(顧客負担)
- Convenience(利便性)
- Communication(対話)
コントプラス法
コントプラス法は製造原価、仕入れ原価に一定のマージンを乗せて価格を決定するフレームワークです。コントプラス法は主に3つの志向に分かれます。
- 競争異相手の価格を反映する「競争志向型」
- 目標とする利回りを優先する「ターゲットリターン型」
- 一番売れそうな価格に設定する「需要志向型」
イノベータ理論
イノベータ理論とは消費者の購買意欲を5つに分類し、それぞれに適切な販売促進を行うためのフレームワークです。
- イノベータ(2.5%):革新者、新製品をいち早く入手する
- アーリーアダプタ(13.5%):初期採用者、オピニオンリーダ、インフルエンサー
- アーリーマジョリティ(34%):前期追随者、信頼性や利便性を確認
- レイトマジョリティ(34%):後期追随者、懐疑的
- ラガード(16%):遅滞層、保守的
PPM分析
PPM分析とは事業を「花形」「負け犬」「金の成る木」「問題児」の4つのカテゴリに分類し、経営資源の最適配分を決定するフレームワークです。市場成長率と市場占有率のマトリックスによって分類します。
マーケティングファネル
マーケティングファネルとは顧客が実際に購入に至るまでのフェーズを図式化したものです。それぞれのフェーズにおいて何を行うのかのヒントを得ることができるフレームワークです。
AIDMA(アイドマ)
AIDMA(アイドマ)とは顧客の購入までのプロセスを5段階に体系化したフレームワークです。マーケティングファネルと同様に、各フェーズにおいてのヒントを得ることができます。
- Attention(認知):製品やサービスを認知する
- Interest(興味・関心):製品やサービスに興味を持つ
- Desire(欲求):製品やサービスが欲しいと思う
- Memory(記憶):製品やサービスを思い出す
- Action(行動):製品やサービスを購入する
3C分析
3C分析は自社がどういったポジションにいて、どういった戦略を立てるべきかを考えるヒントになるフレームワークです。
PEST分析
PEST分析は企業を取り巻く外的要因の分析に特化したフレームワークです。
思考の整理や、概念・アクションの発見に最適なフレームワーク
ロジックツリー
ロジックツリーは問題発見や問題解決によく用いられる有名なフレームワークです。項目を一つずつ細分化し、簡略化していきます。複雑に絡まった紐を少しずつ解いていくイメージです。
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