デザイン思考って聞いたことあるけど、どういうものなのかな?
デザイン思考は意思決定を行う上で大切な考え方の事だよ!
詳しく説明するから、今日でマスターしちゃおう!
デザインシンキングとは
「デザインシンキング」とはビジネス上の課題を解決するために用いられるフレームワークの一つです。仮想のユーザーを作成し、何をどのように売るのかという細かなところまでプロトタイプを作成します。フレームワークを活用することでよりターゲットを明確にし、本質を発見することが容易になります。
デザインシンキングと言われている所以は、実際に芸術家がデザインを作成するときのプロセスと似ているからです。のちに詳しく解説しますが、デザインシンキングを行う際のプロセスは明確に定められています。
IBMも取り入れているデザイン思考
アメリカに拠点を置く大手IT企業である「IBM」も2012年よりデザインシンキングを取り入れています。IBMの事例はかなり早い方ですが、背景としてこれまで通りの成功法が通用しなくなったことがあげられます。IBMが取り入れ始めた2012年と比較して、現代はより不確実で予測できない時代になっています。デザインシンキングを取り入れることで時代に遅れず、新たな価値を提供することができます。
IBMのエグゼクティブは「デザインシンキングなしには、顧客に向き合う製品やサービスの創出ができない他、経営戦略の立案できない」と語っています。デザインシンキングに精通した社員には「デザインシンカー(Design thinker)」というバッジが提供されており、組織としてデザインシンキングに取り組んでいます。
なぜデザインシンキングが必要なのか
物事の本質を見極める
デザインシンキングを身につけることで物事の本質を見極められるようになります。具体的には「誰が」・「何を」望んでいるのかが理解できるようになります。キーワードとなるのが「相手が何を求めているのか」を考えることです。ここで言う「相手」は必ずしも自分以外である必要はなく、自分自身でも構いません。自分自身を別の視点から客観的にとらえることで「相手(自分)は何を求めているのか」を冷静に見極めることができます。
行動することで自信がつく
デザインシンキングでは行動を重要視しています。プロトタイプ(後述)を作成することで卓上の空論ではなく、形となって認識することができます。プロトタイプなので完全体である必要はなく、気軽に取り組むことができます。
また、デザインシンキングを行うことでやることが必然的に明確になるため、やるべきことに集中することができます。
3つのキーワード
デザインシンキングを行う上で抑えておくべき3つのキーワードを紹介します。Desirebility・Eligibility・Viabilityの3つです。これら3つを検討し、すべての条件が当てはまるところを突き止めるようにしましょう。
ターゲットが望むこと(Desirebility)
デザインシンキングにおいてターゲット設定が一番重要なプロセスであると断言できます。ターゲット設定を間違えてしまうと、その後のプロセスは意味をなさなくなってしまいます。
ターゲット設定が正常に完了したうえで、そのターゲットが欲しているものを細分化し、明確にしていきます。「誰が」・「何を」の部分がデザインシンキングの基礎となります。
実現できそうか(Viability)
次に検討すべきは実現の可能性です。実現できないプランを作成してもプロトタイプ作成の手順から進まなくなってしまいます。理想を追い求めることも大切ですが、理想と現実のバランスをとることも重要です。
社会的な意味(Eligibility)
創造した製品やサービスが社会にどう貢献するのかを検討する必要があります。独りよがりなモノや、社会的な意味を持たないモノは必要ないからです。
具体的な手順
①共感
最初のプロセスでは顧客やサービス利用者になりきって、根本的な課題や問題点を見つけ出します。ポイントはいかに利用者になりきれるかです。提供者としてサービスをみるのと、利用者から見るのではギャップがあります。利用者になり切り客観的視点から自分のサービス等を見直します。
②問題定義
続いては問題定義のプロセスです。一番重要なプロセスと言っても過言ではありません。デザインシンキングの本質である「相手が何を求めているのか」を追求します。具体的にはターゲットを設定することです。
ターゲット設定を間違うとすべてのプロセスが頓挫してしまいます。じっくりと時間をかけ「本当に求められているもの」を考え抜きましょう。
ペルソナの作成
ターゲット設定を行う際に役立つのがペルソナの作成です。ペルソナとは提供するサービスの典型的な利用者像の事です。架空の人物を事細かな情報まで設定し、その人へ向けたサービスを考えます。
③アイデア創造
ペルソナを設定しターゲットが決まったら今度はアイデアを創造します。方法としてはブレインストーミングを行います。各自がペルソナで設定した架空の人物に対してソリューションを考えます。この際奇想天外なアイデアでも構いません。実現の可能性や現実性は無視して、赴くままに考え付いたことをアウトプットします。
ただやみくもにブレインストーミングをしても時間の無駄になってしまうのでいくつかポイントを解説します。
1:人数は5人程度で行うこと
2:付箋を使い後で分類わけできるようにする
3:自然の多い公園や屋上など、開放的な場所で行う
4:時間制限を設け、集中力の向上を促す
④プロトタイプの作成
アイデアを収束させ方向性が定まったところで、プロトタイプ(試作品)を作成します。できる限り低期間・低予算で行うことを心がけましょう。プロトタイプは試行錯誤を繰り返し、より良い形に近づけていきます。
プロトタイプ作成時に気を付けることはユーザー視点を持つことです。実際に自分が使うことを考えデザインや機能性にこだわりを持ちましょう。
⑤テスト
プロトタイプ作成のプロセスを経て実装までの最終段階です。テストを行い最終確認を行います。ここまで見えなかった問題点を洗い出すことが目的です。しかし中止すべき点はテスト終了がゴールではないということです。
常に利用者視点に立ち、サービスを改善・改良していくことが重要です。
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